安全対策に関するその他の参考

   

5. 安全対策に関するその他の参考

 

旅行業法による旅行会社の責任の範囲

多くのスタディーツアーは、旅行業者が受託実施しています。そして、旅行業者の義務等を規定している現在の旅行業法は、 消費者保護の色合いが濃くなっています。例えば、航空便が飛ばなくなった場合、何らかの事情で宿に泊まれなかった場合等に代替措置をとることが義務付けられています。また、参加者が事故に遭った際の支払等も義務付けられています。
しかし、それは、航空券、宿等、全体を旅行会社が企画・実施する場合(「企画旅行」。一般的な言い方ではパッケー ジツアー。)だけのことです。航空券だけを購入したり、宿の手配だけを依頼する等の場合は、そららの個別のサービスの提供以外の責任は旅行会社にはありま せん。また、NGO等が公募しているツアーは全てパッケージツアーのように見えがちですが、個別に航空券や宿を手配していて、実際には、旅行業法上の「企画旅行」ではないことが少なくありません。
 
NGO等によるスタディーツアー

内容だけでなく、安全という面からも、実に様々です。責任体制もしっかりしたものから、単に個人が一緒に行ってみようというものまであります。 NGOだから、非営利だからといって、安全対策があるとか、責任体制があると考えてはいけません。

特定非営利活動法人(NPO法人)であれば、定款、役員、予算・決算、事業計画・事業報告等の公開が義務付けられています。法人でない団体の場合も、同様に透明性をもって活動することが社会的存在としての団体の当然の対応です。
●そのスタディーツアーを主催する団体は、そのような情報を公開していますか。
●公開されている予算・決算を見て、収入や支出に偏りはありませんか。公益に資する活動が主体になっていますか。
●団体の代表個人がいかに優れた人物かを強調するようなことになっていませんか。
●現地で事件に巻き込まれたり、事故に遭ったりした際に駆けつけること他の対応のできるだけの数の常勤職員がいますか。そのような緊急の支出を賄えるだけの予算規模になっていますか。

公的機関によるスタディーツアー

JICAのような開発途上国協力の専門機関が企画・実施するものについては、安全対策が十分に行われていると考えられますが、広く国際協力を行っていないような機関が実施するものについては、十分な安全対策がとられていない可能性があります。

参加者やその家族の責任

参加者が現地で事故に遭った際に家族が駆けつける費用などは、一般に、そのかけつける人が負担すべきものです。旅行保険には、そのような経費もかけておきましょう。ひとたび起これば大変大きな出費になりますが、発生頻度が低いので、掛け金はわずかです。